|
◎今回はバリバリの?新譜です。
今まで、旧譜を中心にお送りしてきましたが、(まだ2回しかやってないけど)、今回は新譜をお届けします。1999年は、Duke Ellingtonの生誕100周年ということで、いろいろな企画アルバムが発売された年でした。その最後を飾るべく?去年の12月に発売されたDr.JohnのDuke Elegantをご紹介します。
◎大先輩に表した敬意
それにしてもDr.Johnほど、毎回毎回その芸風の広さで楽しませてくれるミュージシャンも珍しいのではないでしょうか?もちろん、その名を世界中に広めたのは、故郷ニューオーリンズのR&Bを集めた72年の「Gumbo」ですが、その創作意欲は90年代になっても衰えることはなく(もうすぐ60歳になるのに)、ニューオーリンズの音楽そのままにブルーズ、ジャズ、ロック、ラテン、ファンクなどがごちゃまぜになった、その独特なスタイルは健在です。
Duke Ellingtonは、いわずとしれたビック・バンド・ジャズ、スイング・ジャズの巨匠。「A列車で行こう」とか「スイングしなけりゃ意味ないね」など、曲は知らなくてもタイトルは知っている人も多いのではないでしょうか。
ジャズという音楽に対して、難しいというイメージを抱きがちですが、彼の音楽はそういう側面ももちながらも、むしろ、その親しみやすさで、人気を集めていました。
その親しみやすさ、形式にとらわれない音楽を演奏した大先輩に対して、Dr.Johnが敬意を払ったのが、このアルバムなのでしょう。
◎ジャンル分けって意味ないぜ?
しかし、オリジナルには間違っても忠実にならないのが、Dr.Johnならでは。ちゃんと、ニューオーリンズのR&Bやファンクの要素を混ぜながら力強く聞かせます。アレンジは、シンプルでライブに近い感じ。でも、その後にオーソドックスなオリジナルを聞いたらちょっととまどうかもしれません。彼は、スタンダードを集めた「In A Sentimental Mood」や「Aftergrow」でオーソドックスなジャズスタイルの演奏もできるのを証明しているのですが。ちなみに13曲のうち、インストは4曲だけで、あとは彼のだみ声?がちゃんと聞けます。このような音楽を聴いていると、ジャンル分けというのが無意味に思えてきます。まさに「音楽には2種類しかない。良い音楽と悪い音楽である」というDuke Ellingtonの言葉そのものだと感じます。それにしても、ニューオーリンズではこのDr.Johnも健在だし、Neville Brothers(世界最高のライヴバンドと言われている)もいい作品を出し続けていますが、ラジオではかかりにくいので、ヒットには結びつきません。それは、皮肉なことにいろいろな要素が混ざり合い過ぎて、ジャンル分けが難しいためにDJも躊躇するという訳なんですが、それを理由にこういう音楽が聞かれないのは、実にもったいない!
|