Listen to this album! Vol.4 

 

〜ブラック・ミュージックの歴史が聞けるぞ〜

Maceo Parker/Mo' Roots

 

◎親分JBを凌ぐ充実ぶり

 Maceo Parkerといえば、長年R&Bの大御所であるJames BrownのバックバンドJ.B’sのサックス奏者として知られた人ですが、親分のJBがここ何十年?ぱっとしないのに対して、Maceoの特に90年代に入ってからの充実ぶりは凄い!
その黄金時代のきっかけは、90年にドイツのジャズ・レーベル「マイナー・ミュージック」からリリースされた「Roots Revisited」でした。R&Bのサックス奏者としては有名でも、ソロでの実績はほとんどなかった彼にとって、意外なところで大きな評価を受けました。ビルボード(アメリカ最大の音楽情報誌。日本だったらオリコンと言ったところ)のジャズ・チャートで7週間も1位になったのです。おまけに、ローリングストーン誌(これもアメリカの大手音楽情報誌。日本だったらミュージック・マガジンですかね?)の批評者投票では、1990年度の最優秀ジャズ・アーティストにも選ばれています。彼にとっては、R&Bやスタンダードのカバーを集めたこのアルバムは、いわば彼の音楽ルーツを再訪したものだったのですが...。とかく、難しい音楽とされる日本でのジャズのイメージからすると考えられない結果となりました。

◎続編ってろくなものがないけど、これは例外!

  「Roots Revisited」の成功を受けて、続編として作られたのが、この「Mo' Roots」です。成功の続編を受けたアルバムって、ろくなものがないと相場は決まっていますが、これは例外!前作同様に、ほとんどがOtis ReddingやMarvin GayeなどのR&Bやスタンダードのカバーですが、古さを感じないのは、その満ちあふれたエネルギーのせいでしょうか?はたまたブラック・ミュージックの歴史そのものだからでしょうか?ちなみに、バックも腕利きばかりで、J.B’sからの仲間である、Fred WesleyやPee Wee Ellisはもちろんのこと、オルガンのLarry Goldingsは、このセッションをきっかけに、その後はソロとしても大活躍。

◎2%ジャズ、98%ファンク?

 「「Roots Revisited」も「Mo' Roots」は98%ジャズだけど、俺たちのライブは2%がジャズ、98%がファンクだぞ」が、ライブでのMaceoの口癖なんですが、むしろ、ジャズもファンクもソウルも区別する必要がないような感じがします。これは、「Roots Revisited」をリリースした直後のライブで、もしかしてジャズしかやらないのではという観衆の不安を読みとり、「そんなことはないんだ」と先手を打って言い出したのがきっかけだということですが、受けがよかったので、以来欠かさず言い続けているのが、彼らしいというか、JB譲りのサービス精神が感じられます。  その後、Maceoは、何枚かのアルバムをリリースしており、相変わらずブラック・ミュージックの本質を聞かせてくれています。

 

Maceo Parker/Mo' Roots

1 Hallelujah,I Love Her So
2 Chicken
3 Let's Get It On
4 Hamp's Boogie Woogie
5 Fa Fa Fa(The Sad Song)
6 Jack's Back
7 Sister Sadie
8 Daddy's Home
9 Down By The Riverside
10 Southwick