早春の讃岐路「凱陣」の故郷を訪ねて!

 私をその気にさせたのは、一冊のグルメ雑誌の中で蔵元の丸尾忠興氏が語った「なるがまま」という言葉であった。 わずか250石の生産量。その1本1本のタンクの「個」を重んじ、けっして無理をかけない。 金毘羅さんの参道に面した母屋は江戸末期の建物。幕末の頃、高杉晋作がここに潜伏中、幕史から免れる為、酒樽に身を隠したというエピソードもある。

 香川・丸尾本店
2004年3月

 蔵を訪ねるのは2度目となるが、本当に暖かい。道中、桜もちらり咲いていたが、時より雪の舞う青森とはまるで別世界。しばし歓談の後、蔵を案内して頂いた。

 木製の甑と和釜がまず目に飛びんでくる。蒸し米が酒の命だとすれば、まさにここが心臓部。
 今期27本の仕込みのうち数本のモロミが搾りを待っていた。出荷される年間約3万本の内6割は無濾過の生。時に数年の熟成を経て華開く兵も生まれる。今年の特徴は酸が少なめで、メーターが切れた点らしい。原料米に悩まされ、暖冬で苦労した北国の酒蔵には羨ましい話であろう。
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 以下がきき酒させてもらっての感想である。私の主観に過ぎない事と、凱陣は進化する酒であることをお忘れなく!
〈平成15BY〉
■特別本醸造・・本醸造とは思えない味に深み(甘さ・渋・切れ)あり。
■純米(亀の尾)・・人懐っこいおもろい味。やや甘系で適度な酸味。
■純米(オオセト)・・パンチが効いて存在感あり。いち押し。
■純米吟醸(五百万石)・・酸がおとなしく凱陣としてはかなりすっきり系。
■純米吟醸(低濃度)・・軽快でチャーミング。
■純米吟醸山廃(赤磐雄町)・・辛口で余韻が長い。熟成タイプ。
■純米吟醸(興)・・含みが優しく、口中で膨らむタイプ。蔵元の人柄が見え隠れ?お燗しても良さそう。
■純米吟醸(誉)・・現時点の◎。バランス良し。

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 讃岐麺ロード(寄り道編)
琴平〜善通寺〜高松
 讃岐といえばやはりうどん。材料は小麦粉と水と塩だけなのにこんなにも味が違っていいの?酒も同じだね。丸尾社長に案内して頂き、聖地香川で本場の讃岐うどんのはしごを決行。
池上(高松)・・ご存知「この道一筋45年」の瑠美子ばあちゃんが営む店。開店の夕方4時には既に20名位の行列。うどんは1玉がなんと70円。そのかわりお金を払うのも食べ終わった丼を洗うのもすべてセルフ。まさに奇跡の店。
長田in香の香(善通寺)・・広々とした店内をOFF TIMEにもかかわらずひっきりなしに客が出入りする。ここの看板は釜揚げうどん。シンプルに旨い。発送可。
カントリー(琴平)・・けっして雑誌に載らない地元びいきのセルフの名店。極上のいりこ・昆布だしを使った「ぬくい」かけうどんは幸せになれる170円。
うどんの山下(善通寺)・・ぶっかけうどん元祖の店。強いコシがたまらない。
YANAGIDA Co.Ltd.