『バイヤー柳田』が全国の酒蔵を訪ね歩いた際、出会った人情と旨いものをリポートします。
2003.9月〜) (2002.10月〜Now⇒(2002.9月〜)
蔵を訪ねる時はいつもわくわく!ドキドキ!

@「日経・なんでもランキング」入賞蔵を囲んで(東京)SEP/14/2002

 今春、日本経済新聞で企画した日本酒のなんでもランキングに入賞した蔵元の披露パーティが 東京・御茶ノ水の某所で開かれた。
 参加者は蔵元が「田酒」「天狗舞」「開運」「喜久醉」「〆張鶴」「八海山」。選者の主な顔ぶれは高瀬斉氏、松崎晴雄氏、 グルメ系雑誌のジャーナリスト、日本酒の会を各地で主催する酒販店。それに一般の愛好家を含めた約80名。各テーブルごとに10銘柄ずつ各蔵元自慢の酒が用意され、 篠田次郎先生の軽妙なお話しの後、思い思いに親交を深めた。

 その夜、西田社長・専務のお招きで帝国ホテルの『なだ万』で旬の素材を使った懐石を楽しむ。 料理の品の良さは勿論、細かなサービスが嬉しい。酒は『なだ万』オリジナルの「澤屋まつもと大吟醸」「浦霞・禅」「大山・純米酒」まわりを覗くとどの席でも日本酒が飲まれていた。 よっしゃ!
 夜の銀座へ引き込まれるように『ワインバー グットドールGoutte d'or』へ。ショットのグラスワインをセレクトし西田専務とにわか試飲会。モルドレのリラック赤00と 濃厚なヴァンドペイ・レロー白が印象的。

 翌日の昼、茅場町『みかわ』へ。ここは知る人ゾ知る天ぷらの名店。12時の開店と同時にカウンター9席と小上がりは2組は満席。勿論、要予約で何ヶ月先まで一杯との事。
 カウンター席でまずひや酒(不明)とおまかせコースを注文。カウンターの客は皆一同にその職人の手の運びに視線を浴びせる。「車海老」「海老の頭」「鱚」「すみイカ」「めごち」「松茸」「穴子」「アスパラ」が絶妙のタイミングで 目の前へ。塩とスダチ、天つゆと甘めの大根おろしを好みで使いわける。締めくくりに「小柱のかき揚」を天茶で頂くことにする。隣の常連?と思われる客は、最後のかき揚にご飯と赤だしを注文。 これだったかな!と少々悔やみながら店を後にするが噂通りの五ッ星であった。

A「朝日酒造(株)」を訪ねる(新潟)SEP/16/2002

 「越州」等でお世話になっている朝日酒造への訪問は私自身3度目になるが、今回は弘前・北川端町の『結き』の女将とご主人、2代目の優晴くん、スタッフの栄子さん、奈美さん、お客様の斎藤さんと共に 長岡のホテルから朝日酒造の吉野さんの先導で蔵を訪ねた。休日にもかかわらず平澤営業部長がお出迎え。片岡工場長が自らちょうど仕込みに入ったばかりの巨大な蔵を案内して下さった。
 女将は酒造りにも感動していたが蔵人の若さに思わず・・。見学の最後はいよいよ試飲。発売したての「得月」がすすんでいた。
 前日から至れり尽せりのおもてなしに朝日酒造の皆様には改めて感謝、感謝。


B「浦霞」(株)佐浦 を訪ねる(宮城)SEP/17/2002

 仙台から仙石線で約20分。本塩釜駅から徒歩5分のところに宮城を代表する「浦霞」の(株)佐浦がある。佐浦弘一氏が現社長。
 社長との懇談の後、小野寺杜氏の案内でまもなく仕込みが始まる蔵を見せて頂いた。伝統の中にも随所に試みが感じられたが中でも麹室が特徴的だった。新築中の研究棟も品質本位を目指す社長の意気込みが強く感じられる。 「禅」を始め「浦霞」のラインナップはどれも香りはほどよく、スッーと体に入る心地良さが売り。
 ところで、塩竃といえばやはり寿司。佐浦社長の案内で『すし哲』へ。ここは寿司好きなら一度は訪ねてみたい全国的にも注目の店。つまみに「戻りガツオのポン酢」と「穴子の串焼き」そして 「蔵の華 純米吟醸 浦霞」をいただく。特上のにぎりは地のネタを使った充実した10カン。しかも2700円と驚きの安さ。


C蕎麦屋三昧  SEP/XX/2002

 某日。創作郷土料理の店『菊富士』においてタスマニア産そばとワインを楽しむ夕べが開かれ、ワインの指南役としてそば前の話しを少々させて頂いた。
 ワインに合うよう工夫された蕎麦づくしの最後に新蕎麦のもりが運ばれた。蕎麦はもちろん、汁がずいぶん鍛えられた感じで◎。

 某日。青森・西田酒造店へ向う途中、久しぶりに板柳『むらかみ』の暖簾をくぐる。入口には「新そば」の張り紙。えっ早いね。 西目屋の生産者が頑張ってくれたので・・と晴れ晴れとした表情の奥さん。新そばの香りと甘さを感じながら三枚分の大ざるをたいらげる。 まだ欲しい、あと引く旨さ。そば湯を飲みながらふと『あおもり草子』に目をやるとタイムリーにもそば特集!しばし時間を忘れ熟読。これはそば好きにとっては永久保存板ですぞ!

 久々の定休日。弘前『彦庵』へ。ここは現代そばの潮流と詠われる『本むら庵』小張氏が弟子と認める店。個人的には他界した三橋 健さん(パン屋のスリーブリッヂオーナー)と最後に酌み交わした店。 「弘前で酒呑みながら長居できる、いい蕎麦屋見つけたじゃ」と嬉しそうに紹介してくれた店でもある。
 背を丸めて席に着くなり、青森のフレンチ『ポミエ』からこの春スタッフに加わった森さんがご挨拶に。続いてご主人までもわざわざ手を止めて。 店は2時半を過ぎていたのにほぼ満席。厚焼き玉子ともりをたぐった後、傍らの月刊「弘前」を捲るとページ毎に知っている名前ですっかり読み入る。店へは久しぶりにお邪魔したが厨房の活気は良い仕事の証しに思えた。

 私はそば好きに違いないがそれ以上に人と人のつながりを感じさせてくれる、そんなそば屋が好きなのだろう。


*文中で使われております実名につきまして、不都合がございましたら削除致します。

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